#めご太郎第二巻 にて「今純三の余韻を求めて」を執筆くださったのは今年8月刊行『今和次郎 思い出品の整理学』(平凡社)の編集を担当した南陀楼綾繁さん。 弘前市出身の今純三は、昭和初期の洋画家で、特に銅版画の分野においては日本でも先駆的な役割を果たした人物。今和次郎の弟にあたります。 めご太郎第二巻にも掲載した資料のうち、郷土館よりお借りした『青森県画譜』における県内を走る乗り物の絵の記録には、馬ぞりのバスが存在していたことなど、雪国特有の民衆文化が読み取れて興味深いです。 青森県の美術史を語る上で欠かすことのできない人物でありながら生前のうちに画家として大成したとはいえない生涯。 しかし、当時の民衆の目線でとらえた何気ない町の記録は、当時の情景を後世に語る上で欠かせない資料であり、今こうして地域の本を編集する上でも彼の果たした役割の尊さを思わずにはいられません。 めご太郎第二巻の「今純三の余韻を求めて」では、不遇の(と言ってしまってもいいのかどうかは考えさせられるところですが)画家の生涯、貴重な作品の数々が残されるに至った切ない事実が、筆者の街歩きエッセイとともに綴られています。 #めご太郎 ⠀ #めご太郎第二巻 12/15刊行。公式HP、Amazon、最寄りの新刊書店にてお取り寄せ可⠀ #青森県⠀ #めご太郎第2巻