
おかげさまで、はま太郎の星羊社は創業5周年を迎えました。
また、弊社刊行の横濱で呑みたい人の読む肴『はま太郎』は、この度、15号を刊行することになりました。
同誌は12月で創刊5周年を迎えます。
これまで、弊社の営みを支えてくださったみなさまには、心より感謝申し上げます。
刊行より何年経っても、開いた人に楽しんでいただけるような記事をという編集・取材方針は、小さなミニコミ誌だったころから一貫して変わることはありません。
手先を動かし手触りのよいものを作る、というのが、ふたりだけの会社らしさだ・・・、賞味期限のない本や作品を・・・そんな思いも創業当初のままです。
『はま太郎』について言えば、
昭和13年に横浜で結成された「横濱市民酒場組合」所属店の歴史と酒肴をめぐる連載「市民酒場を語る」や、開港以来目まぐるしく変化し続けている街だからこそのロマンを綴る「ヨコハマ・理想郷譚」など、
酒場文化や知られざる歴史という切り口から、気取らない街の素顔、横浜の原風景を追い求めてきました。
出版不況といわれる荒波のなか、電子書籍ではなく紙にこだわった背景には、手で繰る楽しさや印刷所からあがったばかりの本の香りも楽しんでほしいという、古きよきものに対する敬意があります。
この5年、自転車操業、まさに綱渡りの毎日でした。
きっとこれからもそうなのかもしれません。
ただ、この伊勢佐木町の小さなオフィスからお届けする「なにか」が、身近な方、そして、どこか遠くの人の心に、つかの間の酔い心地をもたらしてくれたならば、これ以上のことはありません。
今後とも、変わらぬご愛顧を賜りますよう、どうぞよろしくお願い申し上げます。
星羊社
星山健太郎
成田 希